フクロウ学園
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中学2年 社会 歴史
18世紀中頃 【イギリス】 産業革命が始まる
産業革命は、生産の方法が道具を使った手工業から機械や動力を使った大工場で行われる(工業制機械工業)ようになり、人々の生活が根本的に変化することです。
産業革命以前の人々の生活は、都市はあっても、大半の人々は農村に住んでいて、大きな工場もなければ鉄道もなく、仕事は家族がまとまってすることが普通で、家族は一日中、ほぼ一緒に活動していました。
学校や職場でほぼ同年齢のものが大勢集まっているなどということもまずなく、人々は時間単位で雇われているわけではないので、好きな時間に働き、好きな時間に休んでいました。
町でも村でも地域の人々は互いに顔見知りで、大抵のことは助け合いしながら生活し、 娯楽は祭りや地域の人々との交わりが中心でした。
しかし、生産の能率は高くないし、科学技術が発展していないので、人々は貧しく、生活はきわめて厳しい。
飢饉や伝染病が広がって、子供はたくさん生まれるが、次々と死に、生き残った人の寿命も長くはないので、人口もあまり増加しません。
病気になっても迷信交じりの治療法しかなく、女性や使用人をはじめ、多くの人々が政治的にも社会的にも一人前には扱われず、選挙権や財産権を認められていませんでした。
産業革命以後、生産の方法が、機械や動力を使うようになり、現代の生活の基本ができあがりました。
その産業革命は、18世紀にイギリスのマンチェスター周辺の綿工業で始まり、ついでフランス・ドイツ・アメリカ・ロシアに広まりました。
【イギリスの産業革命】
1705年 ニューコメンが火力機関を発明します。
1709年 ダービーがコークス製鉄法を発明します。
1733年 ケイが飛び杼を発明します。
この飛び杼の発明によって、綿布の生産効率が飛躍的に向上しました。
綿布の生産効率が上がったため、綿糸が足りなくなりました。
※ 飛び杼は、機織り機で布を織るときに、経糸に緯糸を通すときに使う道具です。
1764年 ハーグリーヴスが綿糸を作るジェニー紡績機を発明します。
※ 紡績は、綿や羊毛、麻などの短くて細い繊維(毛)を撚り合わせながら長い糸にすることです。
※ 製糸は、カイコガという蛾の幼虫の蚕が、蛹になり、繭をつくります。
この繭をほどいて細い糸を引き出し、それをばらばらにならないよう数本まとめて撚り合わせ太い糸にすることです。
この糸を絹糸、絹糸を織って布にしたのが絹布です。
1769年 アークライトが水力紡績機(水車を使った紡績機)を発明します。
同年 ワットが炭坑用の蒸気機関の改良に成功します。
1779年 クロンブトンがミュール紡績機を発明します。
1784年 コートがバトル製鉄法を発明します。
1785年 カートライトが力織機(動力と機械を組み合わせた布を織る機械)を発明します。
1796年 ジェンナーが種痘接種に成功します。
1807年 フルトン(米)が汽船を発明します。
1814年 スティーヴンソンが蒸気機関車の試運転に成功します。
1825年 最初の蒸気機関車による鉄道が、イギリスのストックトン〜ダーリントン間で開通します。